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薬子の京

歴史小説の醍醐味!悪役の側から見る「薬子の変」

薬子の京
著者:三枝和子
出版社:講談社

先日読んだ「王朝序曲」以来、藤原薬子が気になっておりました。
で、薬子の側から見た「薬子の変」を書いた小説、読んでみました〜!

「王朝序曲」では、藤原冬嗣が主人公なので、
薬子の扱いは大人の女の魅力で皇太子をとりこにし、私利私欲のために皇太子を動かし、ダメにした悪女って感じの、いわゆる一般的な見方なのですが、
歴史ってねぇ、やっぱり勝者の都合のいいように残されるものですから。

薬子さん側の言い分としてはどうったんでしょうか。

結果…
まぁ、娘が嫁入りしたとこの婿に愛されちゃう というのは
やっぱり抵抗はあるものの、年齢的には8つほどしか離れていなかったわけですね。
まあ、現代でいえば全然ありな年の開きなわけで。

最初は抵抗があったとしても、この本の中の薬子さんは
面倒見のいい、世話焼き姉さんで、皇太子・安殿にすっかり情が移ってしまった、ということなのです。

安殿は天皇になったものの、体調不良&自分の子どもを皇太子につけておきたかったために
わずか3年で弟の賀美能に譲位してしまうわけですが、
賀美能としては兄ちゃんの子どもを跡継ぎになんかしたくない、
そこで安殿に謀反の疑いをかけて、その罪をぜーんぶ薬子とその兄・仲成におっかぶせてしまう というストーリーになるわけです。

長屋王の変だとか、早良親王の事件だとか、そのあたりはなんとなく
「陰謀にはめられたんだなー」という認識になっているのに、
薬子の変ばかりは「あの悪女が!」という認識のまま今に至っているというのが、
薬子の側に立ってみるとなんとも口惜しい。

しかしそれにしても、同じ事件をいろんな人の立場で読み解くことができる、
これぞ歴史小説の醍醐味ですな〜♪

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